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閻魔大王「志々雄真実?」

2: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:09:19.14 ID:9K8kA9kAO

地獄 閻魔大王の執務室

閻魔大王「志々雄真実?」

側近「うッス。」

閻魔大王「何者です?」

側近「え~っと、出身は日本っスね。元長州派維新志士。維新後は日本転覆を狙って闇組織を結成。暗殺とか略奪とか、色々ヤンチャしてたみたいっスね。」

閻魔大王「もう事前の情報だけで極楽行きの可能性は皆無、と?」

側近「そうっスね。被害総数は・・・・・・ありゃりゃ。測定不能らしいっス。まぁ、殺人件数だけでも100は軽く超えちゃってるってんだから、パネェっスよね。」
3: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:10:15.58 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王「なるほど。それは確かに地獄に直送にもなるでしょうね。」

側近「そっスね。完全に悪ぃ事しかしてないとか、もう織田信長以上の大物じゃないっスか?」

閻魔大王「まったくです。それで? 志々雄氏と一緒に送られて来るという、この2名は?」

側近「え~っと。佐渡島方治と駒形由美。それぞれ、志々雄の側近とイロみたいっスね。佐渡島は志々雄と一緒に色んな悪どい計画を立ててたらしいっス。んで、駒形はあくまでイロだから、別に殺人やら何やらに荷担したワケじゃないみたいっスけど、そんでも一番身近にいて志々雄の計画の全容を聞いていたワケっスからね。これは立派な犯罪ほう助罪っスよ。」



4: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:11:10.66 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王「なるほど。で、この3名が、本日こちらに到着するんですね?」

側近「ウッス。なんか、志々雄と駒形は、佐渡島より一足早く死んでたらしいんスよね。んで、佐渡島もすぐ後を追って来んだろうってんで、黄泉の淵で1ヶ月ほど待ってた~みたいな。」

閻魔大王「そして、その佐渡島氏も亡くなられたので、2人と合流した、と。」

側近「そうっス。ってか、そろそろ3人揃って門の前に到着する頃みたいっスよ。」

閻魔大王「そうですか。分かりました。では、迎えの者を送って下さい。」



5: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:12:01.99 ID:9K8kA9kAO

側近「いやいや、違うんスよ大王様。ちょっと問題がありましてね。」

閻魔大王「問題?」

側近「ほら、生前よっぽど愛着のあった所持品は、死んだ後も思念で具現化されて、地獄に持って来れちゃうじゃないっスか。」

閻魔大王「そうですね。」

側近「そんでね、志々雄の野郎、無限刃とかいう刀持ってきちゃったみたいでして。」

閻魔大王「刀であれ何であれ、いつも門のところで没収してるでしょう?」

側近「いや、それが志々雄の野郎、剣の腕がやたら立つみたいでしてね、正直、門番総出でかかっても、没収できないんじゃないかな~みたいな。」



6: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:12:37.69 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王「こちらに大きな被害が出ると?」

側近「そうなんスよ。それと、佐渡島の野郎もライフルを持って来ちゃったみたいでね。佐渡島は生前、志々雄の作戦参謀みたいな立場だったみたいなんスけど、実は地味に銃の腕も立つみたいでしてね。それもこっちに被害が出そうな要因なんスよ。」

閻魔大王「なるほど。という事は、血の池地獄や針山地獄に送り込むのも難しそうですね。」

側近「そうっスね。血の池も針山も他の拷問施設も、罪人をこっちが力づくで押さえ付けられる事が前提っスからね。門の段階で武器も取り上げられないってなると、かなりヤバいかな~みたいな。まぁ、もし上手く取り上げられたとしても、志々雄の場合、素手でも大概強いらしいっスからね。うっかり衛兵から刀でも奪われたら、元の木阿弥じゃんみたいな。」



7: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:13:13.98 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王「分かりました。」

側近「やっぱ、“アレ”っスか?」

閻魔大王「えぇ。あの方々に委託いたしましょう。確か、他にもまだ待機中の危険人物達がいましたね?」

側近「そうっスね。えっと・・・3人いますよ。」

閻魔大王「では、志々雄氏ご一行と合わせて6人ですか。規定の人数には満ちましたね。」

側近「こんなデカい“獲物”なら、あの人らも大喜びでしょうね。」

閻魔大王「えぇ。さっそく準備をお願いします。」







閻魔大王「狩人地獄の準備を。」



9: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:19:23.01 ID:9K8kA9kAO

地獄の奥地 広大な森の中心部

方治「・・・んっ。」パチッ

ムクッ

方治「ここは・・・」キョロキョロ

方治「森?」



方治(・・・どうやら夢ではなさそうだ。では、何故私はこんなトコロにいる?)

方治(私の名は・・・佐渡島方治。よしよし、記憶を失ったワケではなさそうだ。ならば思い出せ。)

方治(そうだ。私は死んだのだ。死に、そして地獄へやって来た。そして志々雄様と由美と合流した。そして・・・)

(『閻魔相手に地獄の国盗りだ。』)

方治(そうだ。国盗りだ。私達はこの地獄を手中に治めようと、その第一歩を踏み出したばかりだった。だが・・・・・・)



10: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:19:55.82 ID:9K8kA9kAO

数時間前 地獄の門の前

志々雄「ここが地獄の入り口らしいな。」

由美「大きいわねぇ。人の背丈の10倍はありそうよ。」

方治「志々雄様。いかがなさいますか?」

志々雄「まぁ、向こうの出方を窺おうじゃねぇか。ここでいきなり暴れちまったら、下手すりゃ門が閉じられかねねぇ。地獄を盗ろうってのに、その地獄に入れねぇんじゃ、とんだお笑い草だからな。」

方治「それは確かにそうでございますね。」

志々雄「まぁ、武器を取り上げられそうなったら、そん時ゃ仕方ねぇ。その周辺の奴らを皆殺しにして、一時、どこかに身を潜めようぜ。」



11: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:20:27.06 ID:9K8kA9kAO

方治「かしこまりました。」

由美「志々雄様、門が開くわ。」

志々雄「あぁ。どんな野郎が出迎えてくれんのやら。」

ザッザッ ザッザッ

門番A「志々雄真実様、駒形由美様、佐渡島方治様ですね。」

方治(様?)

志々雄「あぁ、そうだが?」

門番B「お待ちしておりました。どうぞこちらへ。」

ザッザッ ザッザッ

由美「ねぇ、ちょっと変じゃない?」ヒソヒソ

方治「あぁ。あまりにも低姿勢すぎる。」ヒソヒソ

方治「志々雄様・・・」



12: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:20:56.56 ID:9K8kA9kAO

志々雄「まぁ、良いんじゃねぇか? 何か裏はありそうだが、とりあえずは武器を取り上げられる事なく地獄に入れそうだ。行動をは起こすのはもう少し待とうぜ。」

方治「はぁ・・・」

ザッザッ ザッザッ



門の内側 特別待合室

門番A「しばらくこちらでお待ち下さい。」

門番B「じきに担当の者が参りますので。」

ザッザッ ザッザッ

パタンッ

由美「行っちゃった。」

方治「何とも読めない連中ですね。」

志々雄「そうだな。おい、由美。その扉は開くのか?」

ガチャガチャ

由美「ダメね。外から鍵がかかってます。」



13: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:21:30.96 ID:9K8kA9kAO

志々雄「そうか・・・・・・んっ?」

シュー

志々雄「何の音だ?」

方治「志々雄様!! 足下でございます!!」

シュー

モクモクモク

志々雄「煙!?」

由美「まさか、火事!?」

方治「いや、炎の爆ぜる音がしない! おそらく・・・うっ・・・・・・毒煙・・・」クラッ

由美「うぅ・・・・・・目眩が・・・」フラフラ

志々雄(チィッ! 迂闊だった・・・・・・)

ドサッ



14: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:22:38.53 ID:9K8kA9kAO

地獄の奥地 広大な森の中心部

方治(そうだ。あの奇っ怪な煙を吸って、私は意識を失った。しかし、こうしてここにいるという事は、あれは毒ではなくただの眠気を誘う煙だったという事か。)

方治(しかし、何の為に? 武器を取り上げる為か?)キョロキョロ

方治(いや、違うな。現に今、足下にライフルが転がっている。)

方治(分からん事だらけだ。しかし、それにしてもここは一体どこなんだ?)

ガサガサッ

方治(!?)バッ

ガサガサガサッ

方治(志々雄様? あるいは野生の獣か!?)カチャッ



15: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:23:22.31 ID:9K8kA9kAO

方治(もしも獣だったならば、このライフルで撃ち抜いてくれる!)

ガサガサッ

?「ちょっ! 待った待った待った! そんな物騒なモン、向けないで下さいよ!」

方治「!!!?」

?「ふっふっふっ。また会ったな。お前も死んだのか、方治。」

方治「お前らは・・・」



16: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:24:18.36 ID:9K8kA9kAO

地獄の奥地 広大な森の北西部

志々雄「アンタもこっちに来てやがったか。まぁ、アンタは間違いなく極楽に行けるクチじゃねぇがな。」

?「はて、誰かな? 俺はお前を知らないがねぇ。うふふふふっ。」

志々雄「元長州派維新志士・志々雄真実・・・と言えば分かってもらえるんじゃねぇか?」

?「ほぉ、志々雄真実。知ってるぞ。鳥羽伏見の戦いの際、仲間から粛清されかけた危険人物だとなぁ。うふふふふっ。」

志々雄「ふんっ。アンタにだけは危険人物だなんて言われたかねぇな。」



志々雄「浮浪(はぐれ)人斬り・鵜堂刃衛よぉ。」



17: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:31:00.98 ID:9K8kA9kAO

刃衛「うふふふふっ。失礼、褒め言葉のつもりだったんだがなぁ。粛清から辛うじて生き延び、闇組織を率いて日本転覆を狙うなんて、危険人物以外の何者でもないだろう。」

志々雄「ほぉ。そっちも俺の情報は持ってやがるのか。」

刃衛「うふふふふっ。裏の世界にいると、興味はなくとも耳に入ってくるものさ。ただ・・・」チラッ

由美「うっ!」ゾクッ

刃衛「そっちのお嬢さんは知らんなぁ。」

由美「う~気持ち悪い。志々雄様、コイツ何なんです?」



18: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:31:56.12 ID:9K8kA9kAO

志々雄「鵜堂刃衛といってな。思想もへったくれもなく、ただ殺人欲を満たしたいがために幕末の動乱に身を投じた殺人狂だ。維新後は元維新志士の政治家ばかりを狙う凶賊『黒笠』として暗躍。そして抜刀斎に破れ、自害。」

刃衛「ほぉ。抜刀斎を知ってるのか。浅からぬ縁を感じるねぇ。うふふふふっ。」チャキッ

志々雄「やろうってのか?」

刃衛「抜刀斎と刃を交わした男。斬り甲斐がありそうだ。うふふふふっ。」

志々雄「ふんっ。」チャキッ

刃衛「うふふっ。」ギラッ



ゾワッ



由美「えっ!? 何!? 体が・・・!!」



19: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:32:39.79 ID:9K8kA9kAO

志々雄「二階堂平法・心の一方か。」

刃衛「うふわははははっ!!」ダッ

由美「し、志々雄様!!」

志々雄「ふんっ。この・・・」

すぅ

志々雄「身の程知らずがぁぁ!!」バキーン

刃衛「ははぁ!! 良いねぇ!!」

志々雄「しゃぁ!!」ブンッ

刃衛「ぬっ!!」バッ

ザザザザザー

刃衛「うふわははははっ! そう来なくては! 心の一方にあっさりかかるような雑魚では拍子抜けというものだ!!」

志々雄「息の根止めてやるぜ変態野郎。」ダッ

刃衛「うふわははははっ!」ダッ





ヒュンッ





志々雄「んっ!?」

刃衛「ぬっ!?」

由美「火の玉!?」



ドカアァァァァン



刃衛「うぉっ!?」

志々雄「爆発!?」

由美「何なの!?」



20: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:33:35.05 ID:9K8kA9kAO

ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ



志々雄「チィッ!」バッ

刃衛「何なんだ!?」バッ



ドカアァァァァン ドカアァァァァン ドカアァァァァン



由美「爆発する・・・青い火の玉?」

ガサガサガサッ

由美「!?」クルッ



ブゥワ~ン



由美「な・・・に?」

志々雄「景色が・・・」

刃衛「・・・・・・“人の形”に揺らいでる?」

ブゥワ~ン

バチバチバチッ

一同「!?」

バチバチバチッ

バチッ

シュー



?「・・・」グルルルルッ



21: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:34:19.22 ID:9K8kA9kAO

由美「・・・揺らいでた景色から・・・・・・“人”が、出て・・・きた?」

刃衛「・・・しかし、また随分と珍妙な“鎧”だな。」

志々雄「何だテメーは?」

?「・・・」グルルルルッ



?「・・・・・・ナ、ン、ダ、テ、メ、エ、ワ」グルルルルッ



22: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:34:52.42 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王の執務室

側近「しっかし大王様。あの人らは、一体何なんスか? 」

閻魔大王「ふふふっ。やはり気になりますか?」

側近「そりゃそうっスよ。今回の志々雄みたいな、地獄側だけじゃどうにも対処できないような手強い罪人の始末を全部無償で引き受けてくれるわ、しかもやたら強ぇわ、透明になる鎧とか着てるわ、見た事ない武器も持ってるわ、そんでもって“化け物”じみた面してるわ。」

閻魔大王「その上、言葉も通じないわ。」

側近「そうっスよ。謎だらけじゃないっスか。」



23: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:35:23.30 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王「確かに。気にならない方がおかしいでしょうね。」

側近「何者なんスか?」

閻魔大王「ん~、実はねぇ、私もよく知らないんですよ。」

側近「えっ?」

閻魔大王「いや、まったく知らないワケではないんですよ? ただ、私も先代の閻魔大王から口伝てに聞いただけでしてね。あの方々から直接お聞きしたワケではないという意味です。」

側近「あぁ、そういう事っスか。」

閻魔大王「えぇ。ですので、私が今からお話しする内容も、あくまで先代からお聞きしただけの事になります。」

側近「はいはい。」



24: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:36:00.09 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王「まず、あの方々は私が先代から閻魔の職を引き継ぐより遥か昔から、今のような協力体制を結んで下さっています。しかし、あの方々がいつ地獄にやって来て、そして誰が言葉の通じないあの方々と交流を持ち、昨今の協力体制を結んだのか、それは全く分かっていません。」

側近「はぁ・・・」

閻魔大王「ただ、分かっている事は、あの方々がこの地獄とは違う、異世界に住む部族で、狩猟を非常に好むという事です。」

側近「異世界っスか。」



25: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:36:38.43 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王「そうです。どうやらあの方々の部族では、狩猟という物が単なる趣味の範疇に留まらず、一種の国技のような位置付けにあるらしいのです。」

側近「国技? 現世で言うと、日本の相撲とか、スペインの闘牛みたいなモンっスか?」

閻魔大王「ん~、平たく言えばそのような物でしょうね。ただ、あの方々の場合、狩猟にかける情熱や信念が、相撲や闘牛のそれとはケタが違うのです。現世ではそれらを行わなくとも、別に誰にも責められませんよね? やりたい人がやり、良い成果を挙げれば賞賛される。しかしあの方々の場合、その部族に生まれた以上、狩猟を行わないという事は許されません。好むと好まざるとに関わらず、必ず狩猟はしなくてはいけないそうなんです。」



26: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:40:26.06 ID:9K8kA9kAO

側近「何なんスか、その掟。」

閻魔大王「さぁねぇ。宗教的な習慣なのか、それとも我々の想像では思い付かない何かしらの利益があるのか。そこはまったく分かりません。ただ、現世の国技と同じように、より強い者が賞賛されるという価値観はあるようです。」

側近「つまり、より強い獲物を狩った奴がカッコいいって事っスか?」

閻魔大王「そのようですね。カッコいいに留まらず、その成果に応じて、与えられる権限も増えるようです。」

側近「あっ、そっか。だから・・・」ポンッ



27: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:41:04.86 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王「そうです。あの方々はより強い獲物を狩りたい。一方、我々にとって強すぎる罪人は厄介である。」

側近「え~っと、アレだ。理解の一致っスね?」

閻魔大王「ふふふっ。それを言うなら利害の一致、ですよ。でもまぁ、そういう事です。あの方々は強い獲物と出会える。我々は厄介者の扱いに手を焼かないで済む。協力し合った方が、お互いに都合が良いのです。」

側近「なるほどぉ。そういう仕組みだったんスね。」



28: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:43:06.80 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王「えぇ。交流の起源も正体も狩猟の目的も一切分からず、言葉さえ通じない部族と手を組むのは、はっきり言って気持ち良くはありません。しかし、彼らの協力無くしては志々雄氏のような厄介な罪人が来た時に困りますからね。協力せざるを得ないんですよ。」

側近「ほぇ~、よく出来た関係っスねぇ。ところで大王様、あの人らって何か名前はあるんスか? その、本人らから聞いたじゃないにしても、こっちで勝手に呼んでる通称とか。」

閻魔大王「公の文章には『狩人』と記されていますが、私は個人的に『捕食者』と呼んでいますね。」



29: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 14:44:54.16 ID:9K8kA9kAO

側近「『捕食者』? えっ? あの人ら、罪人の肉を食うんスか!? 肉っつうか魂っつうか・・・」

閻魔大王「はははっ。違いますよ。その様が似ているという意味です。と言いますのも以前、英語圏の罪人を担当する者が、あの方々をそう呼んでいたんですよ。英語で『捕食者』を意味する言葉でね。」

側近「はぁ・・・それ、何ていう言葉なんスか?」







閻魔大王「『プレデター』です。」



32: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:03:27.92 ID:9K8kA9kAO

地獄の奥地 広大な森の中心部

ドカアァァァァン ドカアァァァァン

方治「くっ! 何なのだコイツは!!」チャキッ

タァンッ

カキンッ

プレデターA「・・・。」グルルルル

方治「ライフルが利かない・・・」

?「参ったねぇ。聞き覚えのない音ばかりで、やりにくいったらありゃしない。」

?「マズいですぜ! ここは一旦逃げた方が・・・」

方治「馬鹿者! 逃げようと背を向けた途端、あの火の玉で狙い撃ちだろうが!!」

方治「だいたい、白兵戦はお前らの得意分野だろうに!! 何とかしないか!! 宇水に尖角!!」



33: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:03:57.24 ID:9K8kA9kAO

尖角「そ、そんな事言われたって方治さん!! アンタのライフルが効かないような鎧を、俺の得物で切り裂くなんて・・・」

プレデターA「・・・。」クルッ

ヒュンッ ヒュンッ

尖角「ひいぃぃぃ!!」バッ

ドカアァァァァン ドカアァァァァン

宇水「おい、方治!!」

方治「何だ!?」

宇水「この妙な爆発音は何だ!? 敵はどんな火器を使っている!?」

方治「ぬぅ、よく分からんが、鎧の肩に銃のような物が備わっている!! そこから青い火の玉を打ち出しているんだ!!」

宇水「火の玉・・・これまた面妖な。」



34: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:04:27.25 ID:9K8kA9kAO

プレデターA「・・・。」クルッ

方治「宇水!! 狙われているぞ!!」

ヒュンッ

宇水「おっと!!」バッ

ドカアァァァァン

宇水「ふふふっ。ようやく耳が慣れてきた。音と弾道が頭の中で一致してきたぞ!! 方治!!」

方治「何だ!?」

宇水「仕組みは分からんが、その火の玉を打ち出しているのは、妖術ではなく道具なんだな!?」

方治「あぁ、そうだ!!」

プレデターA「・・・。」クルッ

方治「今度は私か!!」

ヒュンッ

方治「くっ!!」バッ

ドカアァァァァン

宇水「尖角!!」



35: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:05:05.43 ID:9K8kA9kAO

尖角「へっ、へい!!」

宇水「お前の俊足で奴の周囲を飛び回れ!! 照準を定めさせるな!! 隙あらば一、二発斬りかかっても構わん!!」

尖角「ひいぃぃぃ!! そんな無茶なぁ!!」

宇水「良いからやれ!! 私が代わりに殺してやろうか!?」

尖角「あぁぁぁ、もう!! 分かりやしたよぉ!!」シクシク

シュタッ シュタッ シュタッ

尖角「オラオラァ!! こっちだこの化け物!!」

プレデターA「!?」キョロキョロ

尖角「ガハハハハッ!! 遅い遅い!! お前など、抜刀斎の比ではないわぁ!!」

シュタッ シュタッ シュタッ



36: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:05:40.57 ID:9K8kA9kAO

プレデターA「・・・」グルルルルッ

宇水「よし! 方治!! ライフルで奴の肩の銃を集中的に狙え!!」

方治「何!?」

宇水「お前の腕なら動く標的でも容易いだろう! 敵のそれが道具である以上、傷を付け続ければ壊せるハズだ!」

方治「確かに・・・」

宇水「他にも何か得物は持っているかも知れんが、飛び道具さえ封じてくれれば、私が白兵戦で仕留めてやる!」

方治「うむっ! 分かった!」チャキッ

尖角「ガハハハハッ!!」

シュタッ シュタッ シュタッ

プレデターA「・・・。」グルルルルッ



37: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:06:31.48 ID:9K8kA9kAO

タァンッ

キンッ

プレデターA「!?」バッ

方治「まずは一発!」カッシャンッ

プレデターA「・・・。」グルルルル

尖角「隙ありぃ!!」ドガッ

プレデターA「!?」ガクンッ

尖角「ガハハハハッ」

方治「おぉ、肩の銃に蹴りを!! 上手いぞ、尖角!!」

タァンッ

キンッ

プレデターA「!!」

ヒュンッ

方治「!?」バッ

ドカアァァァァン

方治(照準がやや左にズレた・・・・・・これは、効いている!!)

タァンッ

メキッ

プレデターA「!?」

尖角「そぉら!! もう一丁!!」ドガッ



38: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:07:25.92 ID:9K8kA9kAO

バキッ

バチバチッ

方治「あと一息だ!!」

タァンッ

パキンッ

ガシャンッ

プレデターA「!?」

方治「よしっ!! 銃が肩から落ちた!!」

尖角「ガハハハハッ!! これでもう火の玉は打てまい!!」

プレデターA「・・・。」グルルルル



シャキンッ



方治「!?」

尖角「槍!?」

宇水「ふっふっふっ。私の番だな。」ザッザッ

プレデターA「・・・。」

ダッダッダッ



39: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:07:55.61 ID:9K8kA9kAO

地獄の奥地 広大な森の北西部

ドカアァァァァン ドカアァァァァン

志々雄「あぁ、クソが! 鬱陶しい火の玉だぜ!!」

プレデターB「・・・。」

刃衛「しかしあの化け物、不思議とあのお嬢さんだけは狙わないようだな。」

志々雄「あぁ。どういうつもりか分からねぇがな。狙わずにいてくれるならそれに越した事ぁねぇ。」

ヒュンッ

刃衛「ぬぉっ!!」バッ

ドカアァァァァン

志々雄「おい、刃衛。アイツに心の一方はかけねぇのか?」

刃衛「ん~、やっているんだがねぇ。かからないんだなぁ。剣気で跳ね返されるのではなく、そもそもかかってないらしい。」

志々雄「チッ。そうかよ。」



40: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:08:41.41 ID:9K8kA9kAO

プレデターB「・・・。」クルッ

志々雄「俺を狙ってやがるな。」チャキッ

ヒュンッ

志々雄「」

由美「ちょ、ちょっと!! 志々雄様!! 避けて!!」

志々雄「いや。避けるのもいい加減飽きたぜ。」



志々雄「しゃぁ!!」ビュッ

スパンッ

プレデターB「!?」

ドカアァァァァン ドカアァァァァン



由美「火の玉を・・・斬った」

刃衛「お見事。」

プレデターB「・・・。」グルルルル



シャキンッ シャキンッ



志々雄「手裏剣?」



41: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:09:10.49 ID:9K8kA9kAO

プレデターB「・・・。」ブンッ

シュルルルルッ シュルルルルッ

志々雄「ふんっ。」ヒラリッ

刃衛「あの火の玉の後ではねぇ。」ヒラリッ

プレデターB「・・・。」グルルルル

志々雄「ネタ切れか?」ダッ

刃衛「うふふふふっ。では、一気にキメようか。」ダッ



由美「!?」



由美「いけない!! 後ろよ!!」

志々雄・刃衛「!?」クルッ

シュルルルルッ シュルルルルッ

志々雄「なっ!!」バッ

刃衛「戻って来た!?」バッ

ザシュッ

刃衛「かはっ!!」



42: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:09:39.08 ID:9K8kA9kAO

シュルルルルッ シュルルルルッ

パシッ パシッ

プレデターB「・・・。」



志々雄「おいおい。ざまぁねぇな。」

刃衛「うふふふふっ。なぁに、脇腹をほんの少しカスっただけさ。」ドクドク

志々雄「・・・ふんっ。」

プレデターB「・・・。」



シャキンッ



志々雄「ほぉ。お次は槍か。」

刃衛「次から次へと、色んな武器が出てくるな。」ドクドク

プレデターB「・・・。」

ダッダッダッ

志々雄「刃衛。怪我人は邪魔だ。寝てろ。」

刃衛「うふふふふっ。心配ご無y、グフッ!」ボタッ ボタッ



43: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:16:49.73 ID:9K8kA9kAO

志々雄「言わんこっちゃねぇ。」チャキッ

プレデターB「・・・。」ブンッ ブンッ

志々雄「ふんっ。力任せのド素人が。」キンッ キンッ

プレデターB「・・・。」ブンッ

志々雄「隙だらけだ。」ヒラリッ

ガシッ

プレデターB「!?」



志々雄「紅蓮腕」メラッ

ドカアァァァァン

プレデターB「!!!!」



ドシャッ



刃衛「ほぉ。発火する剣と爆発する手甲か。幕末の頃にチラリと噂に聞いた事がある。」



プレデターB「ゴ・・・ゴ・・・」

ムクッ

志々雄「ふんっ。丈夫だな。」



44: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:17:59.65 ID:9K8kA9kAO

プレデターB「・・・。」グルルルル



スチャッ



志々雄「腕を突き出した? 今度は何だ?」



バシュッ



志々雄「なっ!?」

刃衛「網!?」

バサッ

志々雄「ぐあっ!!」

刃衛「うおっ!!」

ゴロゴロゴロッ

志々雄「っだぁ! クソが!!」

刃衛「何だこの網!? 刀で切れない!?」

キュルルルルッ

志々雄「うっ!? 網が締まってきやがる!!」

刃衛「身動きが・・・」

プレデターB「・・・。」グルルルル

ザッザッ ザッザッ

刃衛「マズいねぇ。」



由美「こっち向きなさい化け物!!」



45: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:18:29.48 ID:9K8kA9kAO

プレデターB「?」クルッ

由美「えい!!」

ゴンッ

プレデターB「!?」

志々雄「由美!?」

由美「わ、わ、私が相手よ!!」ガクガク

志々雄「なっ!? バカかお前!? そんな棒っ切れで何ができる!!」

プレデターB「・・・。」グルルルル

由美「し、志々雄には、指一本触れさせないんだから!!」ブルブル

志々雄「由美、止せ!! 逃げろ!!」

刃衛「・・・なり。・・・なり。」ブツブツ

プレデターB「・・・。」

シャキンッ



由美「志々雄様。どうか、ご無事で・・・」

志々雄「由美!!」



46: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:19:08.24 ID:9K8kA9kAO

刃衛「おぉぉぉぉぉぉぉ!!」ビリビリビリ

志々雄「!?」

由美「!?」

プレデターB「!?」クルッ



刃衛「・・・我、最強なり。」シュー

志々雄「・・・網を千切りやがった。」



刃衛「うふわははははっ!!」ダッ

プレデターB「!?」

ザシュッ

プレデターB「!!!!」ブシャァッ

由美「なっ・・・鎧ごと斬った!」

刃衛「うふわははははっ!!」バキッ

プレデターB「!!」ザザザザザー

ガシャーンッ



志々雄「おいおい、何だそいつぁ?」



47: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:19:45.17 ID:9K8kA9kAO

刃衛「うふふふふっ。心の一方・影技『憑鬼の術』。己に強烈な暗示をかける事で、肉体を強化する秘術さ。」



プレデターB「ゴ・・・ガ・・・」ムクッ



刃衛「うふふふふっ。」

プレデターB「・・・。」

ダッダッダッ

刃衛「うふわははははっ!! 良いねぇ! 楽しくいこう!! うふわはははぁ!!」

ガギンッ ガギンッ



由美「志々雄! お怪我は!?」サッ

志々雄「かすり傷一つ負っちゃいねぇよ。バカ野郎が。無茶しやがって。」

由美「はい。申し訳ありません。」ニコッ

志々雄「・・・ったく。」



48: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:20:11.61 ID:9K8kA9kAO

刃衛「うふわははははっ!!」ガギンッ ガギンッ

プレデターB「・・・!!」

ザシュッ ザクッ



志々雄「勝負あったな。」

由美「えぇ。刃衛が圧倒してる。」



刃衛「終いだぁ!!」ビュッ

ドスッ

プレデターB「!!!!」

由美「やった!!」

刃衛「うふふふふっ。」



プレデターB「ガ・・・ガ・・・ゴ・・・・・・」



シャキンッ




刃衛「ぬっ!?」

志々雄「鉤爪!?」

由美「危ない!!」

プレデターB「・・・。」



ドスッ



刃衛「ぐぅっ!!」



49: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:20:39.32 ID:9K8kA9kAO

由美「あぁ!!」

志々雄「あのバカ・・・」



プレデターB「・・・・・・ゴッ・・・」ガクッ

刃衛「うふふふふっ・・・しくじった・・・な。」ガクッ



ドサッ



志々雄「気を抜きやがったな、バカが。」

刃衛「うふふ・・・まったく、お前の女を助けてやったんだ。少しは感謝しても良いだろうに。」

志々雄「・・・ふんっ。」

由美「刃衛・・・」

刃衛「うふふふふっ。しかし、まさか地獄でも同じ最後を迎えるとはな。」

志々雄「あぁ?」



50: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 16:21:44.66 ID:9K8kA9kAO

刃衛「現世では抜刀斎と、奴の女に看取られた。そして今度は地獄で、抜刀斎と刃を交えたお前と、そしてお前の女に看取られようとしている。」

志々雄「気に食わねぇなら立ち去ってやっても良いぜ?」

刃衛「いや、構わん。看取ってやってくれ。今はすこぶる気分が良い。現世に何一つ思い残す事もなく、そしてこの地獄でも一局だが楽しい戦いができた。死ぬには良い頃合いだ。」

由美「地獄で死んだら、その先は一体どうなるのかしら?」

刃衛「さぁねぇ。 先なんてないんじゃないか? 完全な無に帰る、とかな。」

由美「刃衛・・・」

刃衛「んっ?」

由美「ありがとう・・・助けてくれて・・・」

志々雄「ふんっ。・・・・・・一つ借りだな。」

刃衛「・・・“ありがとう”か・・・・・・久しく言われてないなぁ。」



刃衛「うふふっ。悪く・・・ない・・・・・・ねぇ・・・」



刃衛「」



59: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 22:48:05.19 ID:9K8kA9kAO

地獄の奥地 広大な森の中心部

ガギンッ ガギンッ

プレデターA「・・・。」グルルルル

ガギンッ ガギンッ

宇水「はっはっはっ。なかなか重みのある斬撃だが、所詮それだけだな。腕力にモノを言わせた品のない剣閃だ。」

ガギンッ ガギンッ

宇水「そこだ!!」

ザクッ

プレデターA「!!」

宇水「ふっふっふっ。この亀甲の盾・ティンベーはありとあらゆる斬撃を受け流す。そんな力任せの攻撃では、流された時の隙も大きいというものよ。」



60: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 22:48:56.16 ID:9K8kA9kAO

尖角「すげぇ。さすが宇水さんだ。」

方治「あぁ。剣術の勝負とあっては、さしもの化け物も形無しだな。」



プレデターA「・・・。」グルルルル

ブゥワ~ン

尖角「あっ!! 野郎、また透明に!!」

プレデターA「・・・。」バッ

ガサガサガサッ

方治「逃げた!?」

ガサガサガサッ

ガサガサガサッ



シーン

宇水(音が消えた。一旦姿を眩ませ、不意打ちを狙う気か。)



プレデターA「・・・。」



宇水(藪の中を、音も立てずゆっくり移動している。)



宇水(右斜め後方に回った。)



61: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 22:50:02.03 ID:9K8kA9kAO

宇水(背後から狙う気だな。)



宇水(振りかぶった。)



プレデターA「・・・。」



宇水(来る。)



プレデター「・・・。」ダッ

宇水「甘いっ!!」ブンッ

メキッ

プレデターA「!?」

ドシャーン

バチバチバチッ

シュー

プレデターA「・・・。」グルルルル

宇水「ふっふっふっ。何やら、透明になる鎧を着ているらしいな。それは眼球で物を見ている奴にはさぞ有効だろう。」

宇水「だが、残念。私は心眼で物を見ている。心眼の前にそんな猪口才な道具は無力だ。」



62: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 22:51:14.72 ID:9K8kA9kAO

尖角「すげぇ! 無敵だ!」



プレデターA「・・・。」シャキン

宇水「決着を望むか? 良いだろう。」

プレデターA「・・・。」ダッ

ガギンッ ガギンッ

宇水「ふんっ。芸のない太刀筋だ。」

ガギンッ ガギンッ

宇水「そぉら!」

バキンッ

プレデターA「!?」



方治「上手い!! 胴体がガラ空きだ!!」

尖角「行けぇ!!」



宇水「宝剣宝玉百花繚乱!!」



ドガガガガガガッ



プレデターA「!!!!」

ドシャー



尖角「よっしゃぁ!!」



63: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 22:52:11.50 ID:9K8kA9kAO

プレデターA「ゴ・・・ガゴ・・・」ピクッ ピクッ

ザッザッ

宇水「トドメだ。」チャキッ

プレデター「!!!!」



ドスッ



プレデターA「」



方治「さすがは十本刀三強が一人。やはり、強いな。」

宇水「火の玉に手裏剣に鉤爪に槍と、複数の武器を使いこなせる器用さには感服だがな。反面、一つ一つの熟練度がなっちゃいない。剣客を相手にするには、技が少々大味すぎたな。」

尖角「いやぁ、流石ですぜ宇水さん! やはり、心眼の力は絶大だ!」



ブゥワ~ン



宇水「!?」

方治「!?」



64: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 22:52:53.20 ID:9K8kA9kAO

尖角「惚れ惚れしちまいまs」

宇水「尖角!! 後ろだ!!」

尖角「えっ?」



ドスッ



尖角「うぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ブシャー

方治「尖角!!!!」

尖角「ぐおああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ブシャー

バリィッ

ビチャビチャビチャ

方治「うわっ!! せ、尖角!!」

バラバラバラッ

方治「ま、まさか・・・」



バチッ

バチバチバチッ

シュー







宇水「もう一体・・・いたのか。」



プレデターC「・・・。」グルルルル



65: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 22:53:28.09 ID:9K8kA9kAO

宇水(・・・抜かった。一体だけだと思い込み、集中力を欠いてしまった・・・。)



プレデターC「・・・」グルルルル

シャキン

方治「また・・・槍か。」

宇水「懲りないなぁ。」



プレデターC「・・・。」ダッ

宇水「何度来ようが同じだ。」チャキッ

プレデターC「・・・。」ブンッ

ガギンッ ガギンッ

宇水「ぬっ!? コイツ・・・」

宇水(さっきの奴とは違う。技にキレがある。コイツは・・・強い。)

プレデターC「・・・。」ガギンッ ガギンッ

宇水「大した物だ。」



66: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 22:54:24.46 ID:9K8kA9kAO

プレデターC「・・・。」ビュッ

方治「ん!? 宇水!! 何か投げたぞ!!」

宇水「分かっている!!」



バリンッ

シュワァァァァ



宇水「なっ!?」

方治「いかん!! 酸だ!! 盾が溶けている!!」

宇水「くっ!!」ブンッ

ドサッ

シュワァァァァ

方治「盾が跡形もなく溶けた・・・。一体、どんな酸を使ったんだ・・・。」

宇水「あのままいけば、腕ごと溶かされていたな・・・。」

プレデターC「・・・」グルルルル

宇水「さっきの相棒の戦いを、ずっと見ていたんだな。そして、私の戦法の中でティンベーの占める役割の大きさを見抜いた。」

プレデターC「・・・」グルルルル

宇水「ふっふっふっ。腕が立つだけでなく、頭も切れるのか。」



67: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 22:55:09.58 ID:9K8kA9kAO

宇水「・・・方治。」

方治「何だ?」

宇水「逃げろ。」

方治「何だと?」

宇水「コイツはさっきの奴とは格が違う。ローチンのみでは楽に勝てそうもない。お前は逃げろ。逃げて、志々雄と合流しろ。」

方治「お前、死ぬ気か!?」

宇水「勘違いするな。誰も勝てないとは言ってない。ただ、少々手強そうだからな、お前がいると足手まといなんだよ。」

方治「そ、そうか。」

宇水「だから、行け。」

方治「分かった。」



方治「宇水。」

宇水「ん?」

方治「すまん。」ダッ



68: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 22:56:40.75 ID:9K8kA9kAO

宇水「ふふっ。虚勢・・・私の悪い癖だな。」

プレデターC「・・・。」グルルルル

宇水「だが、これで良い。現世では志々雄に勝てない事をひた隠しにし、ただただ逃げ回るためだけの虚勢だった。」

(『己の信念を貫けなかった男など、死んでも生きてても惨めなものだ。』)

プレデターC「・・・。」グルルルル

宇水「今は違う。貴様と真っ向からぶつかり、潔く散る。これは私の剣客としての、最後の誇りだ。虚勢を張ってでも、死守させてもらうぞ。」チャキッ

プレデターC「・・・。」シャキンッ







宇水「来い!!!!」



69: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:02:40.50 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王の執務室

側近「大王様。物見から報告が来ましたよ。鵜堂刃衛と尖角が死んだみたいっス。」

閻魔大王「ほぉ。彼らを森に放ってから数時間経ちますが、まだ二名ですか。」

側近「それだけじゃないっスよ。えっと、プレデター・・・でしたっけ? そっちも二体やられたみたいっス。」

閻魔大王「ホントですか? すごいなぁ。志々雄氏、頑張りますねぇ。」

側近「プレデターが死んだ時ってどうなるんスか?」



70: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:03:37.30 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王「その都度、補充の要員が送り込まれてきます。あの方々は団体で狩りをする際は、三名と決まっているようですので。」

側近「ふぅん。それって、何か意味あるんスか?」

閻魔大王「さてねぇ? 我々にはよく分からない、あの方々独自の決め事のようですね。」

側近「何か、見た事ない武器や技術持ってるから頭良いのかと思ったら、変なトコ頑固っつうか、要領悪いっつうか。」

閻魔大王「ふふふ。日本の武士道みたいな物なんでしょう。信念という物は、往々にして非合理的にできています。」



71: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:04:35.70 ID:9K8kA9kAO

側近「そんなモンっスか。しっかしアレっスね、駒形がまだ死んでないってのが意外っスね。あの女は今回の狩りの数合わせだから、どうせ真っ先に殺られるだろうと思ってたんスけど。」

閻魔大王「あっ、ご存知ありません? あの方々はね、女性は原則殺さないんですよ。」

側近「えっ? そうなんスか?」

閻魔大王「えぇ。これもまたあの方々独自の決め事でね。武器を持たない者、女性や子供、放って置いても確実に死ぬような病気や大怪我を負っている者は、原則殺さないんです。」

側近「そうなんスか。」



72: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:05:30.30 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王「ただ、それもあくまで“戦意のない事”が前提のようですけどね。今申し上げた条件に該当していても、戦いを挑まれれば殺すようです。」

側近「いや~、もし武器持ってる状況で、あんなのが現れたら・・・」

閻魔大王「ふふふ。攻撃しますよね、普通。」

側近「怖ぇっスもん、だって。」

閻魔大王「そうですね。ところで、その生き残っていらっしゃる捕食者さんは、どの方です?」

側近「えっと、Cみたいっスね。」

閻魔大王「あぁ、やっぱりね。」

側近「やっぱり?」



73: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:06:32.99 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王「あの人、ベテランなんですよ。今回みたいに捕食者さんが一気に二人亡くなる事は珍しいですが、それでも2~3年に一人ぐらいは、やはり亡くなる方が出るんですね。ところが、あのCさんだけはかれこれ30年ほど、ずっとご健在なんですよ。」

側近「へぇ。そんなに強いんスか?」

閻魔大王「強いですよぉ。私も749年この仕事やってますけど、あの方の強さは歴代屈指ですね。」

側近「すごいっスね・・・・・・あっ、ねぇ。大王様。」

閻魔大王「何ですか?」



74: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:07:40.01 ID:9K8kA9kAO

側近「さっき、プレデターが二人一気に死ぬ事は珍しいって言いましたよね?」

閻魔大王「えぇ。」

側近「全滅した事はないんスか?」

閻魔大王「ないですねぇ。最低でもお一人は、必ず生き残っていらっしゃいましたよ。」

側近「そぉっスか。」

閻魔大王「それが何か?」

側近「いや、もし全滅したらどうすんのかなぁって思ったんスよ。」

閻魔大王「ん~、前例がないから分かりませんねぇ。ただ、もしそうなった場合、罪人の方も相当な深手を負ってらっしゃるでしょうからね。取り押さえるのは簡単だと思いますよ。」



75: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:09:02.00 ID:9K8kA9kAO

コンコンコンッ

閻魔大王「どうぞ。」

伝令「失礼いたします。狩りの戦況の続報をお伝えに参りました。」

閻魔大王「どうぞ。おっしゃって下さい。」

伝令「佐渡島は志々雄・駒形と合流。魚沼は引き続き狩人Cと交戦中です。戦況は狩人Cの優勢、いつ決着がついてもおかしくない状況です。」

閻魔大王「分かりました。ご苦労様です。」

側近「これで魚沼が死んだら、残り3人っスね。んで、実質戦えるのは志々雄だけ。」

閻魔大王「そうですね。終幕は近そうです。」







側近(でも、もし志々雄がプレデターCを倒しちまったら、実際どうなるんだろ?)



76: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:17:08.56 ID:9K8kA9kAO

地獄の奥地 広大な森の中心部

ドカアァァァァン ドカアァァァァン ドカアァァァァン

ザシュッ

宇水「ぐはっ!!」

シュルルルル

パシッ

プレデターC「・・・。」グルルルル



宇水「ぐっ・・・爆発音で手裏剣の風切り音を掻き消す、か。本当に大した奴だ。完全に心眼の正体を見抜いているな。」ドクドク

プレデターC「・・・。」グルルルル

宇水(参ったな。左腕が動かん。筋を切られてしまったか・・・。)ドクドク

プレデターC「・・・。」シャキンッ

宇水「鉤爪・・・貴様も右手だけで戦おうと言うのか?」



77: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:17:39.20 ID:9K8kA9kAO

プレデターC「・・・。」グルルルル

宇水「ふふっ。化け物に気を遣われるとはな。」

チャキッ







宇水「・・・勝負!!」ダッ

プレデターC「・・・。」ダッ

ダッダッダッダッダッ



キンッ







宇水「・・・。」

プレデターC「・・・。」



ブシャッ



宇水「うっ・・・」ドクドク



ドサッ



プレデターC「・・・。」グルルルル



宇水「ケホッ・・・ケホッ・・・ふふふ。同じ右手同士の一騎討ち。これはもう・・・・・・言い訳のしようもないな・・・」



78: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:18:07.87 ID:9K8kA9kAO

プレデターC「・・・。」グルルルル

ザッザッ

宇水「・・・良い勝負ができた。感謝する。」

プレデターC「・・・。」







宇水「さぁ・・・トドメを・・・。」







ドスッ








宇水「」

プレデターC「・・・。」



79: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:18:55.86 ID:9K8kA9kAO

ガサガサガサッ

プレデターC「!?」クルッ

方治「うっ、宇水!!」ハァ ハァ

プレデターC「・・・。」

志々雄「宇水に・・・そうか、尖角も来てたのか。やれやれ、尖角バラバラじゃねぇか。」

由美「うっ・・・酷い・・・」ウップ

プレデターC「・・・。」

方治「・・・間に合わなかった・・・すまん、宇水・・・」

志々雄「アイツが自ら選んだ道だ。後悔はねぇだろう。剣客ってなぁそんなモンだ。」



志々雄「さて、と。」チラッ

プレデターC「・・・。」グルルルル



80: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:19:33.45 ID:9K8kA9kAO

志々雄「仲間の仇だ何だと、そんな気色悪ぃ事は言わねぇがな。」

志々雄「地獄を盗る上で、テメーは邪魔だ。」

プレデターC「・・・。」グルルルル

シャキン

志々雄「消えろ。」チャキッ



プレデター「・・・。」ダッ

志々雄「ふんっ。」ダッ

ガギンッ ガギンッ

志々雄「なるほど。確かに方治から聞いた通り、腕が立つな。」

ガギンッ ガギンッ

志々雄「だが、甘ぇ!!」

バキッ

プレデターC「!?」

ザザザザザー

プレデターC「・・・。」グルルルル



81: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:21:14.14 ID:9K8kA9kAO

ヒュンッ

由美「火の玉!」

志々雄「しゃぁ!!」

スパンッ

ドカアァァァァン ドカアァァァァン

プレデターC「・・・。」グルルルル

ブンッ

シュルルルルッ

志々雄「手裏剣か。」

シュルルルルッ

志々雄「」

パシッ

プレデターC「!?」

方治「片手で白刃止め!?」

プレデターC「・・・。」

志々雄「火の玉も手裏剣も、さっきの奴に散々見せてもらった。一度見せた技はこの俺に効かねぇ。」ブンッ

ガシャン

プレデターC「・・・。」グルルルル



志々雄「今度はこっちから行くぜ。」ダッ



82: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:22:07.14 ID:9K8kA9kAO

プレデターC「!!」

ガギンッ ガギンッ ガギンッ

志々雄「焔霊!!」

ブワッ

プレデターC「!!」

ドシャァッ



方治「つ・・・強い!!」



プレデターC「・・・。」グルルルル

ムクッ



志々雄「どうした? もうしまいか?」



プレデター「・・・。」スッ

スポンッ プシュー

スポンッ プシュー

志々雄「?」

由美「仮面を取る気かしら?」



プレデターC「・・・・。」

グイッ



83: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:22:53.27 ID:9K8kA9kAO

方治「なっ・・・」

由美「やだ・・・」

志々雄「ひでぇツラだな。」







プレデターC「グボオォォォォォ!!」チャキッ

ダッ



志々雄「来やがれ!!」チャキッ

ダッ

ガギンッ ガギンッ ガギンッ

志々雄「・・・さっきより力が強くなった。」

ガギンッ ガギンッ ガギンッ

志々雄「覚悟を決めたってトコか? 上等だ!!」

ガギンッ ガギンッ ガギンッ

志々雄「焔d」

ガシッ

志々雄「!?」

プレデターC「グボオォォォォォ!!」ブンッ

志々雄「うぉっ!!」

ドガッ

志々雄「ぐっ!!」



84: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:23:20.38 ID:9K8kA9kAO

プレデターC「ガボオォォォォォォ!!」バッ

方治「飛んだ!?」

志々雄「チッ! でけぇ図体のクセに!」

プレデターC「ホグアァァァ!!」

バギィィィィン

ビリビリビリ

志々雄「ぐっ、う!!」

プレデター「グガアァァァ!!」

バキッ

志々雄「ぐぁっ!!」

バキッ

志々雄「かはっ!!」

ガシッ

プレデターC「グボオォォォォォ!!」ブンッ

ドガッ

志々雄「がっ!!」



由美「志々雄様!!」



志々雄「ゲホッ・・・この馬鹿力が・・・」ぜぇぜぇ

ムクッ



85: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:24:19.63 ID:9K8kA9kAO

方治(二重の極みをものともしない志々雄様が・・・・・・あの化け物、何という拳打だ・・・)

プレデターC「ホグアァァァ!!」ダッ

志々雄「ふんっ。」ダッ

ガギンッ ガギンッ ガギンッ

プレデターC「グボオォォォォォ!!」ブンッ

ザシュッ

志々雄「ぐっ!! テメー!!」ヒュンッ

ザクッ

プレデターC「グガアァァァ!!」

ガギンッ ガギンッ

ザクッ

ザシュッ



86: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:25:27.88 ID:9K8kA9kAO

志々雄「ハァ・・・ハァ・・・」ドクドク

プレデターC「フゥーフゥー」ドクドク

志々雄「化け物風情がなかなか楽しませてくれたな。国盗り前の余興としちゃ上出来だ。」

プレデターC「・・・。」グルルルル

志々雄「とっておっきを見せてやる。」

方治(出る・・・)

由美(終の秘剣・・・)



志々雄「ケリつけようぜ。」ダッ

プレデターC「ホグアァァァ!!」ダッ

ダッダッダッ

志々雄「しゃぁ!!」ガリッ

ドブワァッ

プレデターC「!!!!」

志々雄「火産霊神!!」

ゴゴゴゴゴゴゴ



87: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:26:09.79 ID:9K8kA9kAO

プレデターC「グガアァァァ!!」ブンッ

ザシュッ

志々雄「うぐっ・・・ふんっ。」

プレデターC「グガ!?」

志々雄「じゃあな。」



ブンッ



プレデターC「!!」



カッ



ドバアァァァァァァァン



ビュウゥゥゥゥ

方治「うわっ!!」

由美「きゃっ!!」

プレデターC「ギャゴアァァァァ!!!!」メラメラ



88: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:29:50.87 ID:9K8kA9kAO

由美(す、凄ごい熱風・・・立ってるのがやっとだわ・・・)

ビュウゥゥゥゥ

方治(斬り付けると同時に火柱が・・・抜刀斎との戦いでは不発に終わったが、当たればこれ程の威力だったのか・・・)

ビュウゥゥゥゥ

プレデターC「ギャゴアァァァァ!!!!」メラメラ



志々雄「ふんっ。この俺が火産霊神まで使ってやったんだ。感謝するんだな。」

プレデターC「」メラメラ



89: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:30:18.56 ID:9K8kA9kAO

閻魔大王の執務室

タッタッタッタッタッタッ

ガチャッ

側近「ちょ、大王様!! ヤベェっスよ!!」ハァ ハァ

閻魔大王「ビックリしたぁ。いかがなさいましたか? そんなに慌てて。お茶でも淹れまs」

側近「・・・られました・・・」

閻魔大王「はい?」

側近「・・・殺られました!! プレデター、全滅っス!!」

閻魔大王「えっ!?」

側近「物見から伝令が入ったんスよ!! プレデターCは志々雄と一騎討ちになって、そんで今さっき、負けたらしいっス!!」

閻魔大王「バカな・・・・・・あの方が・・・」



90: ◆51UnYd7yHM:2012/05/17(木) 23:31:09.82 ID:9K8kA9kAO

側近「どうするんスか!?」

閻魔大王「・・・・・・志々雄氏の様子は?」

側近「あっ、はい! 全身傷だらけで、出血も多いらしいっス!」

閻魔大王「そうですか。さすがにCさんを相手にして、無傷とはいきませんよね。」

側近「捕縛っスか?」

閻魔大王「えぇ。手負いとは言え、Cさんを葬った手練れですからね。10人ほど人を集めて、捕縛部隊を編成して下さい。傷を癒す猶予を与えたくはありません。速やかに出向して下さい。」

側近「了解っス。」



95: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:06:04.31 ID:7mfo0BIAO

地獄の奥地 広大な森の中心部

由美「志々雄様、大丈夫ですか?」

志々雄「どうって事ぁねぇ。こんな出血、ほっときゃ止まるさ。」

方治「お体は大事になさって下さい。この先、我々には大仕事が待っているのですから。」

志々雄「あぁ、分かってる。」

チラッ

プレデターC「」

由美「一体、アレは何なのかした?」

方治「いわゆる修羅とか羅刹とかいう類いの者でしょうか?」

志々雄「さぁな。」



プレデターC「・・・グルル・・・」

方治「!?」

由美「!?」

志々雄「ほぉ。」



96: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:06:58.38 ID:7mfo0BIAO

プレデターC「ガ・・・ガゴ・・・・・・」ピクッ ピクッ

方治「ま、まだ生きている!!」

由美「志々雄様!!」

志々雄「分かってる。」



プレデターC「・・・グルル・・・」スッ

志々雄「ん?」

ピッ ピッ

志々雄「?」

方治「腕の・・・箱?」

ピッ ピッ ピッ ピッ

由美「何なの? 箱に赤い光が・・・」

ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ

志々雄「テメー、何しやがった?」

ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ



プレデターC「ゴフッ・・・・・・ナ、ニ、シ、ヤ、ガ、ッ、タ」



97: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:07:36.33 ID:7mfo0BIAO

志々雄「あぁ?」

プレデターC「ゴ・・・・・・ゴッホッホッホッホッホ」

ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ

志々雄「この・・・」

ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ

由美「待って、志々雄様!」

志々雄「ん?」

由美「光が一つ消えたわ・・・」

ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ

志々雄「それがどうした?」

ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ

由美「あぁ!! また一つ・・・」

志々雄「だから何だ?」

由美「さっきから鳴ってるピッピッって音、時計の秒針と同じ拍数なのよ!!」

ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ



98: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:08:44.12 ID:7mfo0BIAO

志々雄「確かにそうだな。」

由美「秒針と同じ拍数で音が鳴って、光が一つずつ消えてる・・・・・・もしかして・・・」

ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ

方治「・・・何かを秒読みしているのか?」

由美「その光が全部消えたら、何かが起こるんじゃないかしら!?」

方治「聞いた事がある。一定の時間が経つと自動で爆発する、“時限爆弾”なるものがあると。」

志々雄「・・・・・・なるほど。確かに良い予感はしねぇな。」

由美「志々雄!! また一つ消えたわ!!」

志々雄「あぁ。走るぞ!」ダッ



99: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:09:59.02 ID:7mfo0BIAO

ダッダッダッダッダッ



方治「しかし、一体どこまで走れば!?」ダッダッダッダッダッ

志々雄「知るかよ。そもそもアレが何の意味なのか分からねぇからな。」ダッダッダッダッダッ

由美「でも、もし本当に爆弾だったら、水の中に飛び込めば・・・」ダッダッダッダッダッ

志々雄「水か。そう言えば、ここに来る途中に湖があったな?」ダッダッダッダッダッ

方治「はい。今の進行方向から見て左に。」ダッダッダッダッダッ

志々雄「なら、とりあえずそっちを目指すか。」ダッダッダッダッダッ



100: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:10:53.20 ID:7mfo0BIAO

ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ

プレデターC「ゴッホッホッホッホッホッホッホッホ」







方治「見えましたぞ志々雄様!! 湖です!!」ダッダッダッダッダッ

志々雄「飛び込め!!」ダッ

ザッパアァァァァンッ







プレデターC「ゴッホッホッホッホッホ・・・・・・・」



ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ







カッ



シュバッ



101: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:11:41.61 ID:7mfo0BIAO

地獄の奥地 広大な森の入口

捕縛隊長「よし。いよいよ森に入る。相手は手負いとは言え、狩人を全滅に追い込んだ凄腕だ。全員、気を引き締めt」

捕縛隊員「た、隊長!! 前方より、正体不明の光が!!」

捕縛隊長「何!?」



シュバッ








閻魔大王の事務室

ゴゴゴゴゴゴゴッ

側近「な、何スか、この揺れ?」

閻魔大王「何でしょう? 地震など、この地獄では滅多に起きないですし・・・」

ガチャッ

部下「だ、大王様!! 前方より、謎の光が!!」

閻魔大王「光?」

側近「何スか、そr」



シュバッ



102: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:12:59.38 ID:7mfo0BIAO

現世 神谷道場

剣心「すごい地震でござったなぁ。」

左之助「あぁ。驚いたぜ。」

弥彦「薫。さっき、台所から派手な音が聞こえたぜ?」

薫「うん。多分お皿が戸棚から落ちたんだわ。片付けなきゃ。」

剣心「左之。この地震で、どこか倒壊した建物があるやも知れぬ。ちょっと、外を見回るでござるよ。」

左之助「そうだな。下敷きになった人がいるってんなら、男手が必要だ。おい、弥彦。お前も来い。」

弥彦「当たり前だ。大人しく待ってる気なんて更々ないぜ。」

剣心「薫殿、良いでござるか?」



103: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:13:27.89 ID:7mfo0BIAO

薫「うん、大丈夫よ。片付けなら一人でできるから。」

剣心「よし。左之、弥彦。行くでござるよ。」

弥彦「おう。」

左之助「しっかし、激しい揺れだったな。しかも横揺れじゃなくて縦揺れだったぜ。」

剣心「うむ。まるで“地の底から突き上げるような揺れ”でござったな。」



104: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:18:04.44 ID:7mfo0BIAO

地獄の奥地 広大な森の中心部

ザバッ

方治「ブハッ!!」

由美「プハァッ!!」

志々雄「ガハッ!!」

ゼェ ゼェ ゼェ



方治「ハァ・・・ハァ・・・何という轟音だ・・・」ハァ ハァ

由美「し・・・・・・死ぬかと思ったわ・・・」ハァ ハァ

志々雄「・・・・・・おい、周りを見てみろよ・・・」ハァ ハァ

方治「うっ!?」

由美「なっ!?」

志々雄「見事なモンだな。」



方治「も、森が・・・」

由美「焼け野原に・・・」

志々雄「相当な威力の爆発だったようだな。」



105: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:19:09.22 ID:7mfo0BIAO

方治「少し、高い場所に上がって、辺りを見回してみましょうか。」



地獄の奥地 広大な森の丘陵帯

志々雄「こりゃまた、とんでもねぇ範囲が吹き飛んだようだな。」

方治「町一つ分はありそうですね。改めてあの化け物、恐ろしい武器を持っていたものだ。」

由美「あっ、志々雄様。あそこ。」

志々雄「ん?」

由美「あの大きな瓦礫、アレって私達が通った地獄の門じゃないかしら? 扉の片方は崩れてるけど、もう片方は少し形が残ってるわ。」

志々雄「あぁ、確かにそうだな。」

方治「という事は、先ほどの爆発で、地獄全体が吹き飛んだという事でしょうか?」



106: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:20:26.92 ID:7mfo0BIAO

志々雄「全体かどうかは分からねぇが、主要な場所が吹き飛んだ事は明白だな。見ろよ。門の周辺にも延々と瓦礫が広がってる。瓦礫があるって事は、人工の建物があったって事だ。」

由美「閻魔も・・・死んだのかしら?」

志々雄「そうじゃねぇか? 爆発が収まってから、かれこれ一刻ほど経つが、未だに次の刺客を送り込んで来ねぇからな。」

方治「何という事だ。これから国盗りをしようというのに、その肝心の国が灰塵と化してしまうとは・・・・・・」

志々雄「手間が省けてちょうど良いぜ。」

方治「えっ?」



107: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:21:34.34 ID:7mfo0BIAO

志々雄「そもそも国盗りは、国をまず一旦ぶっ壊して、そこから再生する事で成される。まぁ、ここまで派手じゃなくても良かったがな。何にせよ、あの化け物のお陰で、とりあえずその“ぶっ壊す”という手間は省けたんだ。随分作業が楽になったぜ。」

方治「・・・・・・ははっ。それもそうですね。」

由美「ふふふ。これから忙しくなりそうね。」

志々雄「そういうこった。」









志々雄「国盗りはまだまだ終わらねぇぜ。」



Fin



108: ◆51UnYd7yHM:2012/05/18(金) 00:22:20.41 ID:7mfo0BIAO

以上です。
下らないものにお付き合いいただき、
どうもありがとうございました。


109:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/05/18(金) 00:29:48.84 ID:dUYfpdfSO

乙!
るろ剣見直そうかな
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1337231302/

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