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龍田「アレがない」天龍「は?」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/03(木) 23:37:59.05 ID:N383jkBy0

天龍「おい龍田、いつまで寝てんだよー」バンバン

天龍「電達が呼んでたぜ! 今日も遠征行くんだろ、おーい!!」ドンドン

天龍「あーけーろーよー! お前がサボると姉である俺の顔も立たないだろ!?」ドンバン

 ……しーん……

天龍「………」

天龍「た、龍田? 大丈夫か? 生きてる?」コンコン

天龍「(……まさか中で倒れてる……!?)」

天龍「しっかりしろ龍田! 今その扉ブチ破――」ゴウッ

龍田「それはやめて」ガチャッ

天龍「――へぶっ!!」バンッ

3:1:2013/10/03(木) 23:42:50.38 ID:N383jkBy0

天龍「んだよ……起きてるなら返事しろよ……」ズキズキ

龍田「……うん……」

天龍「つーかいつまで布団被ってんだよ、脱げよ」

龍田「………」ギュッ

天龍「脱げってほらー、とっとと起きて武装しろよー!!」グィィィ

龍田「……嫌……!」ギュゥゥ



4:1:2013/10/03(木) 23:45:43.51 ID:N383jkBy0

天龍「はぁはぁ……今日はやけに強情じゃねーか……」

龍田「………」

天龍「何か嫌なことでもあったのか?」

龍田「………」コクリ

天龍「!、……一体、何があったんだよ?」

龍田「………」シュン

天龍「言ってみろって、俺達相棒だろ? 隠し事は無しな!!」

龍田「……、………」ボソボソ

天龍「ん?」

龍田「……アレが……ぃの……」

天龍「……へ?」

龍田「あ、アレが……ないのっ……!!」ギュッ



5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/03(木) 23:48:47.75 ID:N383jkBy0

天龍「(何言ってんだコイツ)」

龍田「………」フルフル

天龍「(いや待て。発言を落ち着いて整理しよう。龍田はさっきなんて言った?)」

天龍「(アレがない? アレってなんだ?)」

天龍「(……アレ……ない……、……ッ!?)」

龍田「?」

天龍「(ア レ が 来 な い !?)」ガーン



6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/03(木) 23:50:27.35 ID:N383jkBy0

龍田「……天龍ちゃん?」

天龍「龍田! 言え! 誰にやられた!!」

龍田「え? 何の話……」

天龍「提督か!? 提督だな!? 待ってろ殺してくる!!」

龍田「天龍ちゃん!? ま、待って提督は関係ないの! 私の責任だから」

天龍「うるせぇ俺の気が収まらねぇんだよ!!」

龍田「落ち着いて天龍ちゃん、あなた何か勘違いを――」

  バサッ

龍田「あ」

天龍「ん?」



8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/03(木) 23:53:12.91 ID:N383jkBy0

龍田「……お布団が……」モゾモゾ

天龍「………」

龍田「………、……見た?」シュン

天龍「龍田……お前、頭のアレどうした?」

龍田「………」

龍田「……ないの……どこかで落としちゃったみたい」

天龍「それで布団被ってたのか」

龍田「……うん……」

天龍「とりあえず探しに行こうぜ、俺も手伝うから」グイッ

龍田「!、だ、だめっ!」バッ

天龍「どうした?」

龍田「……アレが無いと、お外に出れないよぉ……」ギュッ

天龍「!?」



10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/03(木) 23:56:32.89 ID:N383jkBy0

天龍「えええぇっ!? た、龍田!? お前そんなキャラだったか!!?」

龍田「天龍ちゃんに見られるのだって恥ずかしいのに……」モゾモゾ

天龍「ちょ、お前のアレなんなの!? どういうアレなの!?」

龍田「……天龍ちゃんなら、わかるでしょ?」

天龍「(わかんねーよ!!)」

龍田「………」ウルウル

天龍「はぁ……、わかったよ。俺が探してきてやる」

龍田「本当!?」パァッ

天龍「このままじゃ遠征出来ないしな」

龍田「ありがとう、天龍ちゃん……」

天龍「(……それに、今のコイツ見てるとなんか調子狂うんだよな)」



11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/03(木) 23:59:59.71 ID:N383jkBy0

天龍「――さて、どこから探したものか……」

天龍「部屋の中には無かったし、昨日帰投した時はちゃんと着いてた」

天龍「となると鎮守府のどこかだと思うんだが」

電「あ、天龍ちゃんなのです!」

雷「あら? やっほー天龍ちゃん!」

響「やぁ、天龍ちゃん」

天龍「天龍ちゃん言うな!」

響「まあまあ天龍ちゃん。ところで龍田さんの様子はどうだった?」

雷「大丈夫だった? 心配してたのよ」

天龍「(なんか納得いかねぇ……)ああ、それなら――」



12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:04:03.88 ID:61bUjFSb0

天龍「――ってわけで、今は出撃できる状態じゃないな」

電「ええっ!? それはたいへんなのです!」

雷「なるほど、そういう事情があったのね」

響「ああ……そういえば、昨晩会った時はついてなかったね」

天龍「そうなのか?」

電「言われてみれば、寝る前に挨拶した時は無かったような……」

雷「無かったわね。ハッキリ覚えているわ!」

響「外している姿は珍しい、というより初めて見るから印象に残っているよ」

天龍「帰ってきた時はあったぞ。どこで失くしたんだ?」

電「皆に聞けばわかるかもしれません、電は聞き込みに行ってくるのです!」ビシッ

雷「雷も行ってくるわ!」

天龍「おお、悪いな任せた!」

電「電の本気を見るのですー!」タッ

雷「電には負けないんだからっ!」タッ



13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:08:03.71 ID:61bUjFSb0

 「アレがアレで大変なのです!」「アレ知ってる人居ない!? アレよアレ!!」


響「……期待はしない方がいいよ」

天龍「知ってる」

響「ところで、龍田さんのアレって何の役割を伴っているんだい?」

天龍「それは知らない」

響「天龍のそれは?」

天龍「格好良いアクセサリー」

天龍「寝かせたり立てたり自由自在」ピコピコ

響「そう、ちなみに無いと?」

天龍「キマらなくてダセェけど、引きこもるほどじゃねーな」

響「じゃあ龍田さんにとってのアレってなんなんだろう」

天龍「うーん……俺も気になってるけど、聞き辛いっつーか……」

響「無いと恥ずかしくて言いづらいもの……、うぅん……」



15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:10:17.44 ID:61bUjFSb0

響「そうか、パンツだ」ポンッ

天龍「なんでパンツ頭に乗せてんだよ」



16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:12:29.27 ID:61bUjFSb0

響「……趣味?」

天龍「人の妹を変態みたいに言うんじゃねぇ」

響「もしくはブラ的な」

天龍「下着から離れろ!!」

響「真面目に考えるとメイクとか髪型みたいなものだと思うよ」

天龍「さっきまでふざけてたのかよ」

響「意外とナーバスなんだね」

天龍「まあ……龍田はああ見えて打たれ弱いし」

響「ただ、私はその気持ちわからなくもないよ」

天龍「というと?」

響「実は私、帽子が無いと出撃できないんだ」

天龍「マジでか」



18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:16:19.48 ID:61bUjFSb0

響「ほら、私って小さいだろう?」

天龍「駆逐艦だしな」

響「頭皮が日焼けしたら目立つから嫌なんだ。髪も白いし」

天龍「ああ、そういう……」

響「出撃前に風に飛ばされて失くした時は参ったよ、予備も丁度切らしてたし」

天龍「その時はどうしたんだ?」

響「仕方がないから代替品を装着して行ったよ」

天龍「ふぅん」

響「Mのロゴが付いた赤い帽子で」

天龍「えっ」



20:1:2013/10/04(金) 00:21:22.13 ID:61bUjFSb0

響「行く先々の深海棲艦が爆笑でね、すばらしい快進撃だった」

天龍「……えー……」

響「笑ったり固まったりしてる深海棲艦を撃つだけの簡単なお仕事」

響「ヲ級なんて艦載機で自爆してたよ」

響「これが本当の爆笑」

天龍「もう標準装備でいいんじゃないかな」

響「いや、二度目はウケないから……」

天龍「(やっぱりウケ狙いだったのかよ!)」



22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:23:20.58 ID:61bUjFSb0

響「そんなわけで、龍田さんにも代替品を渡してみたらどうかな?」

天龍「なるほど」

響「それなら今日中に遠征も出来るだろうしね」

天龍「だが、代替品って言ったってそもそもアレが何かも分からないのに……」

響「見当は付いているよ」

天龍「本当か!?」

響「あの形状、役割。これしかない」スッ


響「蛍光灯」

天龍「おおっ……なるほど、言われてみれば!」ポンッ

響「大破すると光るしね」

天龍「ありがとな響、早速渡してくるぜ!!」ダッ



24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:27:14.83 ID:61bUjFSb0

天龍「………」ヒリヒリ

響「………」

天龍「……おい……」

響「綺麗な紅葉だね」

天龍「この野郎」

響「まさか本当に渡すとは思わなくて」

天龍「真顔で冗談言うのはやめろよ悪質だぞ!!」



25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:31:03.37 ID:61bUjFSb0

響「ごめんよ。お詫びと言ってはなんだけど情報提供するよ」

天龍「本当になんだよ最初から提供しろよ」

響「龍田さん、帰投した時は確かに着けていたんだよね? アレ」

天龍「ああ、俺はしっかり覚えてるぜ」

響「そして、就寝前には着けていなかった……」

天龍「お前達からそう聞いたな」

響「……私の記憶が正しければ、昨日の出撃では龍田さんが大破していたね」

天龍「そうだな、旗艦の電を庇って……、!」ハッ

響「その状態で失くし物をするとすれば――」

天龍「――入渠ドックか!」

響「うん。先日はふらふらだったから、うっかり忘れ物をしても不思議じゃない」

天龍「アイツ寝起き悪いしな。……よし、行ってみる!」



26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:34:22.51 ID:61bUjFSb0

天龍「おじゃましまーす、……ん」

電「あ」

天龍「電、お前なんでここに?」

電「そ、それは、そのぅ……」チラッ

美雪「」プスプス

天龍「……あー、いい、察した」

電「ちょっと本気を出し過ぎてしまったのです……。天龍ちゃんはどうしてここに?」

天龍「昨日龍田が入渠してたろ? そんときにアレ落としたんじゃねぇかと思って」

電「そうなのですか……ここには無かったですよ?」

金剛「スイマセーン! 落し物って、もしかして黒いRingネー!?」

天龍「!、ああ、そうだ。知ってんのか!?」

金剛「Hai! 少し前にここでTea timeを楽しんでいたら拾ったヨー!」



27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:37:58.59 ID:61bUjFSb0

天龍「良かった……それ大切な物なんだ、返してくれないか?」

金剛「Oh……ごめんネ、何だかわからなかったから他の子に渡しちゃいマシター」

電「誰に渡したのですか?」

金剛「んーと、髪の長い空母の人ネ! 名前は聞いて無いからワカラナイデース」

天龍「髪の長い空母、というと……」

電「……うーん、結構いらっしゃいますよね……」

金剛「ドゥナツがどうとか言ってたヨ!!」

電・天龍「「!!」」

金剛「ところでー、ドゥナツってナンデスカー?」

天龍「赤城ィィィィッ!!」ダッ

電「じょ、情報提供ありがとうございましたのですー!!」ダッ

金剛「? お役に立てたなら何よりデース!!」



28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:41:42.28 ID:61bUjFSb0

赤城「まさか鎮守府でドーナツが手に入るなんて……!」

加賀「……それ、ドーナツなの? 小麦粉では形成されていないようだけど」

赤城「きっと私達専用のドーナツなのよ、新しく開発されたのね」

加賀「それを開発するなら、先に艦載機や電探だと思う……」

赤城「戦うには娯楽も大切! 提督にもやっとそれがわかったのよ!!」

加賀「……そう、かしら……(どこかで見たような……)」

赤城「それじゃあ、いただきまー――」


天龍「――ストォォォォップ!!」バンッ

電「なのです!!」ズサッ



30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:44:30.85 ID:61bUjFSb0

天龍「ふぅ……どうにか間に合ったな……」

電「ギリギリセーフだったのです……」

天龍「ちょっと歯型付いてるけどまあセーフだよな」

電「……まあ……ギリギリ……うん……」

天龍「このくらいなら次大破して修理する時に直ってるだろ」

電「とにかく、早く届けてあげるのです!」

天龍「そうだな、全速力で行ってくるぜ!」



32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:48:49.99 ID:61bUjFSb0

天龍「……?」

天龍「(龍田の部屋の前にカレーが置いてある?)」

天龍「(ラップの上にメモが乗ってるな、どれどれ)」


『どうか出てきてください まだ間に合います 雷』


天龍「………」



34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:52:28.02 ID:61bUjFSb0

龍田「助けて天龍ちゃん、雷ちゃんが私を引き籠りとして扱うの」

天龍「実際的に引き籠りだからな」

龍田「……う……」

天龍「でも、これで引き籠り生活も終わりだぜ! ほら!」

龍田「!」

天龍「ったく、大変だったんだぞ? もう落としたりすんなよ」

龍田「うん……ありがと~、天龍ちゃん……!」パァッ


龍田「うふふっ、これでバッチリだよ~……♪」

天龍「(どうでもいいけど、アレどういう原理でくっついてんだろう)」



35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 00:56:57.84 ID:61bUjFSb0

天龍「こうして、鎮守府で起きた小さな事件は解決を迎えた」

天龍「遠征には他の班が行ってしまっていたので、俺達の仕事は急遽出撃となった」

天龍「成功はしたが無事かというとそうでもなく、雷が母親のような眼で龍田を見ていたり」

天龍「赤城の視線がずっと龍田(のアレ)に向かっていたりと揃いも揃って集中力がまるで無い」

天龍「結果、敵に奇襲を許してしまい、あわば全滅かと思われたが」

天龍「響がLのロゴが入った緑の帽子を被っていたことで敵は爆笑、隙をついて殲滅に成功した」

天龍「……正直、響のヤツが次に何すんのかは俺もちょっと楽しみだ」

天龍「まあそんなわけで、今日も鎮守府は平和だった。報告終了!」






39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/10/04(金) 01:03:43.48 ID:3sFdn2Ds0

面白かった乙


http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1380811079/

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